大人におすすめ!きのこ図鑑5選

おすすめ書籍・図鑑レビュー

秋の山歩きや森の散策が楽しくなる季節。

そんなとき手元に置いておきたいのが、写真や解説が充実した「きのこ図鑑」です。

ここでは、観察・同定・読み物としても楽しめる、大人におすすめのきのこ図鑑を5冊紹介します。

山溪カラー名鑑 増補改訂新版 日本のきのこ

著者:今関 六也・大谷 吉雄・本郷 次雄
出版社:山と溪谷社

『山溪カラー名鑑 増補改訂新版 日本のきのこ』は、まさに日本のきのこ図鑑の決定版といえる一冊です。

最新のDNA分類を採用しながらも、従来の形態分類の良さも残しており、古い資料と照らし合わせて使える点がとても実用的です。

掲載種は全体で945種に加え、新たに16種が追加されており、内容は圧巻のボリューム。

写真も非常に鮮明で、特徴がわかりやすく、同定の際に大いに役立ちます。

きのこ狩りの愛好家から研究者まで、幅広くおすすめできる図鑑であり、日本のきのこを調べるなら、まずこの一冊を持っておけば間違いありません。

しっかり見わけ観察を楽しむ きのこ図鑑

著者:中島 淳志、吹春 俊光
出版社:ナツメ社

国内の代表的なきのこを309種掲載したハンディタイプの図鑑です。

生態写真だけでなく、傘の上面・下面・柄の表面といった部位ごとの写真も揃っており、同定に役立つ構成になっています。

発生時期・大きさ・食毒・発生場所などがアイコン表示されているため、フィールドで直感的に調べやすいのが特長。

さらに原寸大の識別写真や、色・大きさ・発生時期を整理したデータが掲載されており、初心者から上級者まで観察の精度を高められます。

著者のきのこ愛が詰まった丁寧な解説は読み物としても楽しめ、観察を深めたい人にぴったり。

持ち運びやすいサイズで、山歩きや散策のお供に便利な一冊です。

冬虫夏草 生態図鑑

著者:日本冬虫夏草の会(著・編集)
出版社:誠文堂新光社
刊行:2014/6/20
ページ数:303

日本で見られる冬虫夏草を宿主別に約240種掲載した、生態図鑑です。

生態写真が豊富に収録され、肉眼での観察に役立つ「マクロの特徴」だけでなく、顕微鏡観察による「ミクロの特徴」や線画も合わせて紹介。

フィールドでの同定や採集に実用的です。

さらに、分布や発生時期、採集方法の解説だけでなく、冬虫夏草の効能や歴史にも触れており、読み物としても楽しめます。

日本は冬虫夏草の宝庫とされ、世界的に見ても重要な研究対象ですが、その最新データを盛り込んだ本書は、従来の図鑑の更新版としても位置づけられる内容。

研究者・愛好家・自然観察を楽しむ人まで幅広く役立つ一冊です。

ときめく図鑑Pokke! ときめくきのこ図鑑

著者:堀 博美
監修:吹春 俊光
写真:桝井 亮
出版社:山と渓谷社

『ときめく図鑑Pokke! ときめくきのこ図鑑』は、森で見られるきのこの魅力をビジュアルと文章の両面から楽しく学べるハンドブックです。

50音順に整理された68種のきのこは、写真と共に大きさや生える場所がわかりやすく示されており、初心者でもすぐに森での観察に役立ちます。

単なる写真集ではなく、肉眼では見えにくい細部の撮影や胞子の世界、光るきのこの不思議など、科学的な観察ポイントも丁寧に紹介されています。

また、きのこの歴史や文化、アート、雑貨なども取り上げられ、学びながら楽しむことができる構成になっています。

文庫サイズで持ち運びやすく、森の散策やきのこ探しに携帯するのに最適です。

可愛らしさと知識の両方を兼ね備え、読者に「ときめき」を与える一冊であり、入門者からきのこファンまで幅広く楽しめる図鑑です。

きのこの教科書 観察と種同定の入門

著者:佐久間 大輔
出版社:山と渓谷社

『きのこの教科書』は、野外でのきのこの観察と正しい同定方法を丁寧に解説した入門書です。

生物学的な専門知識は最低限に抑え、観察のコツや図鑑の活用法に重点を置いています。

各きのこは属別に整理され、傘の表裏や特徴がわかるよう複数の写真が掲載されており、実際に目で確認しながら学べる構成になっています。

スーパーの食用きのこから野山の野生きのこ、顕微鏡を用いた胞子観察まで幅広く扱い、初心者でも「このきのこは何?」という疑問に応えられる一冊です。

きのこ狩りを楽しみたい人、形や色の面白さを観察したい人、図鑑の使い方に迷っている人など、幅広い層に役立つ、実践的で信頼できる教科書となっています。

まとめ

どの図鑑もそれぞれに個性があり、目的や経験に合わせて選ぶことで、きのこの世界をより深く楽しむことができます。

じっくり調べたい人には『山溪カラー名鑑 増補改訂新版 日本のきのこ』、フィールドで手軽に使いたい人には『しっかり見わけ観察を楽しむ きのこ図鑑』、美しさや文化的な面からきのこを味わいたい人には『ときめくきのこ図鑑』がおすすめです。

研究・観察・趣味のどんな視点からでも、きのこをより身近に感じられる一冊が必ず見つかるはずです。

自然の中で出会うきのこを、自分の目で確かめ、知識として深める——その楽しさを広げてくれる良書たちです。

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